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トイレは人権!
トイレアクセシビリティ啓発ポスター
ご自由にお使い下さい。2020/9
多くのトランジェンダーがトイレで不自由と不安を感じています。誰もが安全に用が足せるトイレにしたい!皆さんのアクションをお願いいたします。
皆さんの職場、お勤めの機関のトイレなどで自由にポスターをご活用ください。画像をクリックするとPDFが開きます。
近年、様々な調査からトランスジェンダー当事者が抱えるトイレの問題が指摘されるようになってきました。TOTOの調査では、当事者がストレスを感じることとして下記のようなことが上がっています。これは精神的なストレスになっているだけでなく、膀胱炎や脱水など健康問題でもあります。
「トイレに入る際の周囲の視線」(31.1%)
「トイレに入る際の周囲からの注意や指摘」(23.5%)
「男女別のトイレしかなく、選択に困ること」(21.4%)
「誰でもトイレ」の普及が広まっているもののトランス当事者には「健常者なのになぜ使うのかと注意されるかもしれない」などの不安が付きまといます。また、一方で「誰でもトイレ」を利用する健常者のマナー違反(長時間の不要不急の利用)により、障害者が深刻な不利益を被っている現実もあります。
当会は、トイレ内での啓発をもっと行う余地がある!と考えています。
①「誰でもトイレ」を使う健常者に対する啓発、
②トイレを使うシスジェンダー(トランスジェンダーじゃない人)に対する啓発、
のためにポスターを考案しました。目的は下記です。上の番号に対応します。
①排泄の権利や平等について認識が高まれば「誰でもトイレ」で迷惑行為をする健常者を減らせる
②-①シスジェンダー(障害者)にトランスジェンダーなどのトイレ問題について共有し「誰でもトイレ」を使わざるを得ない健常者がいることを知ってもらうことで、トランスが「誰でもトイレ」を使いやすくする
②-②シスジェンダー(健常者)に様々な性別の人がトイレを使うことを知らせることで、トランスが男女トイレを使いやすくし、そうなれば「誰でもトイレ」の利用者が減る
北欧や北米では性別で分けられていないトイレが作られてきています。
しかし、このようなことをするためには、まず、社会が男女平等になる必要があります。日本は男尊女卑の女性差別が強固なため、まだその段階とは言えないでしょう。それに向けて下記のようなことが必要と思われます。
・性はそれぞれに尊重・保障されるべき基本的人権であり、どのような個人も性自認に基づいて生きれる
・性差別を許さないという毅然とした一貫した態度
・どのような属性、外見、状況であってもハラスメントは許されないという認識
・社会構成員が世の中の不平等とそれぞれの特権を自覚している(人種、性別、障害、宗教などの社会問題を認識している。)
そして、上記が社会的コンセンサスを得るには、下記のような理解が人々の共通認識としてある必要があるでしょう。
・トイレは、排泄する場所。それ以上でも以下でもない。
・誰でも安全に排泄をする権利がある。
・トランスジェンダーは犯罪者ではない。セクシュアルマイノリティであることと、性犯罪・ハラスメントを起こすことは別。
・ハラスメント行為は、性的指向ではなく力関係で起こる。
・ハラスメント行為は、性別に関係なく起こる。
・犯罪の原因は社会の不平等、女性差別の背景がある(女性の地位が低い地域で女性へのハラスメントが多い)
下記に掲載のポスターは、カナダの大学や公共機関、民間施設などのトイレに貼られていたものを参考に制作しています。
皆さんも、是非ご自分で啓発ポスターを作ってみてください。
この内容は、2019年11月29日に行われた大阪府主宰による「性の多様性を考えるセミナー」の講演内容を抜粋・加筆したものです。
大阪府からも報告書のパンフレットが出ていますので、ご覧ください。
参考
■「トイレ法」に、トランスジェンダーたちが自撮り写真で抗議:それは本当の解決につながるか
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