©2019 by the new c team. Proudly created with Wix.com

性の多様性の授業・研修実施の実態調査2019(学校)

 新設Cチーム企画では、2019年の8~11月の間、LGBTの生徒をめぐる学校環境等を把握し,今後の啓発・教材作り等に生かすため,標記アンケート調査を実施いたしましたので、ここに一部を報告させて頂きます。調査地域は、福岡県と大阪府です。当会の調査とは別に、大阪市教育委員会に問い合わせた際に頂いたデータも同じ内容があったため、合わせて紹介させて頂きます。
 調査に当たり、多くの教育関係者の皆様にご協力を頂きましたこと、ここに厚く御礼申し上げます。特に、福岡市教職員組合 西陵中学校分会 北村淳子様、大阪府公立小学校 教員 川本知子様、大野晴彦様には多大なるご協力を賜りました。深く感謝申し上げます。

●調査の背景
 ここ数年の間で、メディアでLGBTという言葉が使われるようになり、一般的に知られるようになってきました。2017年に三重県の県立高校(全日制)49校に通う高校2年生約1万人に調査を行った宝塚大学の日高庸晴教授によると、調査に答えた高校生1万人のうち、「LGBT当事者」は10%を占めています。そして、非当事者よりも、LGBT当事者の方がいじめを経験した割合が高く、3人に1人が自分の体を傷つけたという、厳しい状況があることがわかっています。文科省も2010年から教育機関に対して性別に違和感のある児童に対する配慮をするよう通達を出していますが、性の多様性については、指導要領には入っておらず、授業で取り扱うかどうかは、現場の教員の問題意識にかかっています。

●調査の目的
 今回の調査の目的は、現状の把握です。主に下記の3つ観点を元に調べます。
★どれぐらいの学校がLGBTについて授業 で取り扱っているか/いないか
★学校でどのような取り組み(授業や環境 つくり)を行っているか/いないか
★教員がこの問題を新たに、また継続的に 取り扱えるようになるには何が必要か

 結果から現状を分析し、下記のような取り組みに反映していきたいと考えています。
★学校への啓発方法の検討(特に取り組み がなされていない地域へ)
★教員研修実施の推進
★教員への支援提供(授業実施方法、教室 づくり、当事者対応などのノウハウ)
★より使いやすい教材の考案


●回答方法
インターネットまたは質問用紙への記入
●回答数 346校
 福岡県の小中学校299校 
 大阪府(大阪市を除く)の小中学校47件

●上記とは別で

大阪市教育委員会からのデータ:園小中高校444校(H29-30)
大阪府教育委員会からのデータ:小中校892校(H30)

 

性の多様性の授業・研修の実施状況

  • 性の多様性についての生徒向けの授業は、福岡県は40%、大阪府は68%の実施状況で、全体のとしては44%が行っている。

  • 教員研修については、福岡県は60%、大阪府は66%の実施状況で、全体のとしては61%が行っている。

  • どの学年で授業をしているかについては、福岡県は小学生6年が最も多く、ついで5年、4年、中1となっている。大阪府は小学生5年が最も多く、ついで6年、4年、学年全体となっている。

  • 授業を行っていない理由としては、福岡県は「指導要領にない」が圧倒的に最も多く、次いで「知識がない」「時間がない」という理由だった。大阪府は「知識がない」が最も多く、僅差で「時間がない」「指導要領」にないという理由だった。

授業を実施したり、継続できるようにするために必要なこと

福岡県は「年間計画に入れる」が圧倒的に最も多く、次いで「良い教材を入手する」「指導要領に入れる」だった。大阪府は「良い教材を手に入れる」と「教員研修をする」が最も多く、次いで「年間計画に入れる」だった。

性別で区分しない環境つくり

福岡県、大阪府ともに四分の三75%程度が取り組んでいるという結果だった。
具体的な実践として最もダントツに多かったのは、敬称の「さん」統一だった。次いで、「混合名簿」、「並び方・席・ロッカー・靴箱の配置を男女で分けない」と続いた。大阪府は福岡県よりも、制服選択制を導入している学校が多かった。

カミングアウトしている児童とその対応

カミングアウトしている児童は、福岡県では8%、大阪府では23%とと二倍以上の差があった。また、「わからない」と答えた割合が福岡県では39%に比べ、大阪府は15%と二倍以上の差があった。
具体的な対応としては、両県ともに制服や体育の更衣の配慮を行っている。

 

(10)性の多様性についての教材

福岡県、大阪府ともに様々な教材が使われている。行政が発行している冊子などの活用も見られた。福岡県では、自作教材を使っている学校が目立った。動画やゲストスピーカーでの学習も行われている。

10_edited.jpg

福岡県

10_edited.jpg

大阪府

【読み物・絵本】
人権の手引き(12)
「タンタンタンゴはパパ2人」(9)
人権読本「ぬくもり」(小5、6用)「ありのままの自分」(3)
「たまごちゃん、たびにでる」(2)
「くまのトーマスはおんなのこ」(2)
「いろいろかぞく」(1)
「みかりんとたもちょ」(1)
福岡県人権読本「かがやき」(1)
「みんなちがって・・・」(1)
道徳の本(1)
保健の教科書(1)

【DVD・動画】
「いろんな性別」(10)
「Like a Rainbow」(10)
「Rebit」(10)
「あおぞら」(8)

【その他】
自作教材(13)
テレビ番組(1)
TV番組「あなたならどうする」(1)
パンフレット(1)
法務省の動画(1)
インターネット(1)

【読み物、絵本】
To You(豊中市教育委員会作成の冊子)
豊中市啓発冊子「to you」(3)
「じぶんをいきるためのるーる」(2)
大阪府人権教育研究協議会「わたし出会い発見」(2)
大阪府人権教育研究協議会の本(1)
教室はおもちゃばこ(多様性として)(1)
サンタのおばさん(1)
自分らしく生きる (1)
水色のランドセル(1)

【DVD・動画】    
DVD(4)
RebitのDVD(1)
NHK for schoolの動画や番組(1)    
DVD 3年B組 金八先生(1)

【その他】
ゲストティーチャー(4)
生き方学習の一環としての聞き取り学習(1)
自作教材(4)
養護教諭の授業    (1)
討論(1)
学年・担任任せになっている(1)

 
This site was designed with the
.com
website builder. Create your website today.
Start Now